レーザー脱毛の照射ターゲットは毛のどこでしょうか?
レーザー脱毛の目標は毛が生えてこないようにすることです。
毛抜きで毛を抜いても、しばらくすると再び毛が生えてくるのは何故でしょうか?
それは、毛に分化する細胞(幹細胞)がまだ生きているからです。
毛抜きで毛を抜いて一度毛がなくなっても、
毛に分化する細胞(幹細胞)が生きているので、再び毛が生えるのです。
では、幹細胞はどこにいるのでしょうか?
毛の外側になる組織である外毛根鞘の膨大部(バルジ領域)という部位にいるらしいということがわかっています。
では、そこを破壊すれば毛が生えなくなりそうです。
問題はどうやって破壊するかということです。
他の組織を破壊せずにバルジ領域だけをレーザーで破壊するためには、
バルジ領域が周囲と違う色である必要があります。
(レーザーは特定の色に反応し熱を放出します。)
しかし、バルジ領域に特別な色はついていません。
従って、バルジ領域だけにレーザーで熱を与えることはできないのです。
それではどのようにしてバルジ領域にダメージを与えるのでしょうか?
レーザー脱毛ではバルジ領域の近くにある黒い毛に反応して熱が生じます。
黒い毛に発生したその熱がバルジ領域に伝わり、ダメージを与えます。
この仕組みは蓄熱式レーザーであっても熱破壊式レーザーであっても変わりません。
蓄熱式レーザーはターゲットをバルジ領域としていることが多いのですが、
実は、バルジ領域に直接的に熱を与えているわけではないのです。
熱破壊式レーザーは、一発ごとの照射パワーが強く、バルジ領域だけでなく毛乳頭(毛根の下の端)にもエネルギーが届くような設定でレーザーを照射します。毛乳頭を破壊すると、その毛そのものが破壊されますので、しばらくすると毛が抜け落ちるという現象が起きます。
蓄熱式レーザーはバルジ領域をメインのターゲットにしています。一発ごとの照射パワーが低く、毛乳頭には十分なエネルギーが届かない場合が多いです。すると、照射後にしばらくしても毛が抜け落ちない場合があります(特にヒゲの場合)。
